La Semeuse

アフリカ内を行き来することや、読んだ本などについて。

イジドールさんについて

イジドールさんのバイタリティはものすごいです。

例えば、

漂流して無人島に打ち上げられて、

普通の人なら三日ももたないような環境だったとして、

イジドールさんならきっと…

気持ちを即座に適応させて、すぐ食料を探しに行って、武器作って、狩りに出て、流木でちゃんとした家を作って、同時に稲作も始めてしまいそうな…、しかも最終的にはビジネスまで始めてしまいそうな、

そんな気力・体力・知力を持ち合わせたスーパーなカメルーン男児です。

 

 

イジドールさんが誰なのかというと、インターン期間中に一緒にカイゼンプロジェクトのフォローアップ活動をしている現地コンサルタントです。

今年夏に終了したプロジェクトの第一フェーズにて養成されたカイゼンコンサルタントで、優秀さを買われてプロジェクト後もJCIAからのコンサル契約をオファーされ継続して働いているという人物。

私より歳は10歳ちょっと上で、背は30㎝くらい高いです。

 

そんなイジドールさんと出会って三か月、二人でカイゼンプロジェクトの参加企業に毎日一社ずつ訪問しているのですが、イジドールさんのパフォーマンスには圧倒され続けています。

 

特にすごいのはパワフルなプレゼン

各社で、イジドールさんがカイゼンの基礎のリマインドと、ポジティブ・アティチュード(何事もポジティブな発想であることで業務を改善するための考え方)についてプレゼンするのですが、オーディエンスをがんがん巻き込みながら、従業員一人一人のやる気を引き出すべく一生懸命説得します。終わった後、従業員たちから「自分にもやれることがまだまだあったな」とか「今日からがんばろう」という気になった、という感想を得られます。

もう30社くらい訪問したのですが、その勢いは衰えるどころかパワーアップしているようです。

プレゼン以外も、かなり親身に、時に(頻繁に)厳しく、社長や従業員を説得しながらやる気を引き出します。

水も飲まないでずっと喋りっぱなしだけれど元気!

妥協しない!

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いろいろな会社でプレゼンするイジドールさん

 

 

イジドールさんはよく語ります。

カイゼンプロジェクトをカメルーンにもたらしてくれた日本政府・JICAと専門家達に本当に感謝しているし、JICAがこのために雇ってくれたから今生活できている。」と。

たとえこのコンサル契約が無くても絶対に良い会社には務められているに違いないし、もともとカイゼンプロジェクトのコンサルタント研修を受ける為に応募する前は、7年間民間企業で良いポジションまで昇進していたし、安定と保険がある職場で働いていました。それに最近も、他の団体や会社から、給料だけで言えばこのコンサル契約より高い額を提示されて最近誘いがあったりしたというのも知っています。

「でも、そういう話があったのも、カイゼンプロジェクトに携わったおかげなんだから、行けるところまでカイゼンの為に働きたいし、まだまだ学ぶことがたくさんある」

とスーパー謙虚です。

 

 

そんなイジドールさんの出自について。

お父さんがある村でコーヒーの山を含むかなり広い土地を持っている実業家らしく、そのおかげかなんなのか奥さんが歴代沢山いて、イジドールさんの兄弟は54人いるらしいんですが、なんとその長男。沢山の兄弟から頼られる存在です。

 

一方でイジドールさんは、一人の奥さんへの愛を貫いており、6人の子供がいます。

休みの日に遊びに行かせてもらったら、ドゥアラ郊外の広い庭付きの大きな家で温かいおもてなしをしてもらい、優しい奥さんとかわいい子ども達と一緒に私も良い時間を過ごさせてもらいました。

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その上、とてもやさしい

イジドールさんがすごすぎて、私あんまり役に立ててないとよく思うのですが、なのにいつも意見を聞いてくれるし、尊重してくれるし、カメルーン生活を快適に送れているかもよく気遣ってくれます。視野が広く周りへの配慮がすごいのは、やはり54人兄弟の長男だからなのか…

あと、私の拙いフランス語も練習にも付き合ってくれ、訂正もしてくれます。

 

あと、辛抱強い

ご想像の通り、カメルーンはみんながみんなイジドールさんのようにちゃんとしていなくて、

というか失礼ながら、イジドールさんが完全に飛びぬけすぎています。

例えば時間。

企業に訪問する際、結構な確率で待たされます。しかも1~2週間前にアポ取って、前日にもリマインドの電話入れてるにもかかわらず!9:00に行って、「社長は12:00に来ます」とか言われる。

しょうがないとも思いつつも、そういうのが数日続くと私はやっぱりイライラしてしまって、「こんな態度の社長を果たして待つ必要があるのか?」とか言っちゃうんですが、イジドールさんは、「まずは会って話さないことには始まらないから、待とう」と言い、辛抱強い優しさです。

でも、遅れて来た社長に万事「OK! OK!」というわけでもなく、ちゃんと苦言も呈するところが、本当にその企業をカイゼンしようという優しさです。

 

 

そりゃあ育ってきた環境が違うし、意見が合わないときももちろんあるし(毎日一緒に仕事していれば当然)、議論にもなるけれど、とにかく熱心で心から尊敬する相棒です。

 

イジドールさんと一緒に活動する機会をくださったJICAに、そしてイジドールさんを素晴らしいカイゼンコンサルタントに育ててくださった専門家チームの皆様に、(私のためではないけれど…)とても感謝しています。

 

そして何よりも、イジドールさん、いつも本当にありがとう!

(このブログの投稿を快諾してくれたことも!)

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左から、イジドールさん、その妻、その母、私、その親友